体験談

前回は鉗子分娩、今回は安産でした

O.K.

師長: 最終的には赤ちゃんが良いところまで下がってきてくれた段階で、赤ちゃんの心音が少し下がるという事があったので、鉗子分娩になりました。

Oさん: 痛かったけど、それをしなかったら帝王切開だったから良かったです。

師長: すぐそこまで下がってきて、赤ちゃんを出す処置としては、あと吸引分娩とかもあるのですが、吸引分娩は赤ちゃんの頭の皮の所を引っ張るので、あまり赤ちゃんの位置の高いところで引っ張ると赤ちゃんの方もしんどいし、それでは出ない時があります。愛媛県で鉗子分娩が出来るお医者さんは少ないですが、吸引分娩で出なければ鉗子分娩しかありません。すると鉗子分娩が出来なければ、そこまで下がっていても急遽、帝王切開にならざるをえません。
1回、帝王切開すると2回も3回も帝王切開する事が多くなる事を考えると大きな差になります。
今日のスライドにもありましたが、それだけ帝王切開にまつわるリスクというのがありますので、出来るだけ1人目のお産をを大事にして頂いて、下から産めるように妊娠中から努力して頂きたいと思います。
Oさん、2人目を妊娠されて1人目が鉗子分娩だったから、そのあたりの心配とか不安とかありましたか?

Oさん: やはり、ありました。でも心配しても仕方ないと思って、必ず動いていました。ただ上の子供がいるのでヨーガとか具体的な事は出来なくて、ひたすら散歩をしたり、外出をなるべく多くしたりしていました。

師長: やはり意識して動くようにはなっていたんですよね。
1人目それだけしんどい思いをされていたけれど、今回はすごく安産でしたね。1人目の赤ちゃんの体重が3,170gでしたが今回は少し大きめで3,790g、前回よりはかなり大きさはあったけれど、お産の経過時間からすると本当に痛くなってからは3時間くらいで安産でした。
やはり初めに下から産んでいると、1人目がもし鉗子分娩でなくて帝王切開だと今回こういう安産は経験出来なかった中で今回も帝王切開と言う事になりますからね。
当院では36週くらいに分娩のアンケートをお渡ししていて分娩の要望書、自分はこういう事をしたいとか、して欲しいとかを書いて頂いています。Oさんも今回はソフロロジィーのテープを聴きたいとかまた是非お風呂に入りたいとか色々書かれていたと思うのですが、まず今回は破水していなかったからお風呂に入れましたよね。どうでしたか?

Oさん: すごく痛みが和らいで、体があったまるので、すごく気持ち良かったです。痛みが無くなったので遠のいたのかと思ったら、ベッドに戻ったら開いてるよと言われてびっくりしました。

師長: 入院した時に夜中の0時過ぎにはわずか指1本しか入らなかったので、すぐにお風呂に入って頂いたら、3時前には6㎝まで開いていました。痛みを感じなくても体が温まる事によって進みが早くなってきますよね。それから順調良く開いていったのですけれども、Oさんは横になるのが苦手だったよね。どんな体位をとられましたか?

Oさん: うつ伏せ寝でビーズクッションにうつ伏せになったり、後は意外と正座が楽でした。正座で丸くなったりとか。

師長:   多くの時間を四つん這いになったりとか、座ったりとかの繰り返して、あとは痛みに合わせてマッサージしたり指圧したりとかするんですが、Oさんの場合はあまりそういうのはしない方が良かったんですよね。

Oさん:  力が加わるよりはただ触ってもらっているのが一番、手の温もりを感じているのが楽に感じました。

師長:   前回もそうでしたか?

Oさん:  いや前回は押してもらったりした記憶があるんですけど

師長:   そうですね、お産によっても違うし人によっても擦るのが良いとか、指圧するのが良いとか、全然触らないでという人がいますので、遠慮しないでその時に自分が感じたら、スタッフに言って頂いて、気持ち良くして頂いたらと思います。
最終的には四つん這いでお産してもらおうかと思ったんですけど、赤ちゃんが大きくて、四つん這いでは出なくて、最後には上を向いて両方のお膝を抱えるような形で、これが一番出口が広がり易い形になるんですが、そういう形でお産されました。
カンガルーケアーして頂きましたが、赤ちゃんを抱っこした時の感触はどうでしたか?

Oさん: 重くてびっくりしました、体重はきいて無かったので。前の病院でも(推定体重を)1回出してもらって、その時に大きいと言われて、もう怖いからきかなくて良いと思ってました。

師長:  へその緒も自分で切られたんですよね。当院ではご主人が立会いされれば、ご主人にへその緒を切って頂くんですけれど、安産すぎて間に合わなくて、ご本人さんに切って頂きました。その時はどなたが切って頂いても当院はかまいませんので、希望があればどしどし言って下さい。
では最後にこれからお産する方にこういう事をしたら安産に結びつくのではないかとか、こういう事がお産の時に役に立つとか、痛みの時はこれが痛みを逃すとかあったらお願いします。

Oさん: 妊娠中はやはりよく動いて、1人目の出産後に感じた事は、やはりいかに赤ちゃんの頭が下がっているかが大事なのかなと思いました。もし運動もしていなくてもっと高い位置だったら帝王切開になっていたかもしれないし、2人目は早い段階から下がっていたので安産になったと思うし、あとは出産の時は体力がすごくいるのでそういう意味でもよく動いていた方が良いと思います。
マタニティー・ヨーガとか母親学級とか体験入院とかをフル活用して予備知識を入れたりとか、スタッフの人とより信頼関係を築いた方が出産の時に気持ちが楽かなと思います。

師長: そうですね。人が痛みを感じる要素としては知らないところで知らない人に知らない事をされるのが一番恐怖、緊張に繋がるそうです。
今、Oさんが言われたように色んな機会にスタッフと通じてお話するようにしておけば、まず顔見知りになりますよね、それだけでも話やすくなりますよね。それと母親学級、セミナーとか参加して頂いて、まずわからない事を探して頂く、不安な事を少しでも多く解消して頂くのも大切かと思います。機会があればまた参加して下さいね。

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